コラム

 
2018.03.01

健康保険が効く手術、効かない手術とは

当院では、形成外科・美容外科の診療を行っています。
形成外科と美容外科の診療を並行して行っているクリニックは多くあります。

患者様にとってはそれぞれの領域の違いがわからなかったり、どんな治療をして、費用がどのくらいかかるのか、といった不安を抱える方もいらっしゃると思います。
今回は、そんなお悩み・ご質問を、院長がQ&Aの形式でお答えします。

Q 形成外科と美容外科の大きな違いとは?

A まず、形成外科は、生まれつき、またはケガや癌などで変形したり失われた体の表面や骨の異常を、機能回復も含めて形を正常に近い状態に再建することを専門領域としています。
一方、客観的には病気と認められない形態変化を外科的に修復し、生活の満足度を高める専門分野が美容外科というわけです。

Q 治療目的なのか、そうでないかの違いで判断すればよいのでしょうか?

A 両者の間に明瞭な境界があるわけではありません。
なぜなら、形成外科は機能回復とQOL(生活の質)の向上を目的としていますが、最終ゴールは美容外科なのです。また、自分がとても気にしている体の微妙な形状や形態を治療対象とする美容外科には、形成外科の技術とトレーニングが重要なのです。

Q 健康保険が効く手術にはどのようなものがありますか?

A 代表的なのが眼瞼下垂(がんけんかすい)です。
まぶたの皮膚がたるんで瞳を覆い、視野がせまくなる病気です。50代以上に非常に多く見られ、お困りの方が多いのに、保険が効くことはあまり知られていません。

Q 他にはどのような手術が保険適用に?

A 眼瞼内反症、いわゆる逆マツゲです。
また、イボやできものも良性腫瘍の1種とみなされ、保険適用されますし、加齢とともに顔などにできるイボの老人性疣贅(ゆうぜい)も。
肝斑という女性特有の、頬骨周辺に左右対称にできるシミにも保険が効きます。肝斑は女性ホルモンの影響で生じると考えられていて、内服薬とビタミンCで治療します。
ワキガは腋臭症(えきしゅうしょう)といい、あまり知られていないのですが、形成外科で健康保険を使って手術が受けられます。

Q これらはどこの医療機関でも保険適用になるのですか?

A 自由診療で手術しているところもあるので、事前に確認したほうがいいでしょう。

これらの治療は、当院でも行っております。
保険適用か?どのような治療をするのか?治療費はいくらぐらいかかるのか?
ご不明なことがありましたら、お気軽にお電話ください。